Adblockはウェブを次の段階に引き上げるか?

Adblockのヒット数カウント機能がうまく動いてなくて、時々ググって何か情報がないか探しているのだが未だに解決しない。 [*1]

それで、検索結果に以下のようなサイトが混じっていて気付いたんだけど、Adblockに怒ってる人って結構いるのね。裁判沙汰とかに発展してたりして。

確かに、皆が広告ブロックを使い始めたら、広告に依存した今のネットは立ち行かなくなるかもしれないね。

でもよく考えると、これって僕にとっては望ましいことなんじゃないかなって、ふと思った。というのも自分は、まだSEOとかアフィリエイトとかが幅を利かせていなかった頃のネットが好きだから。当時の人間には金銭的報酬なんか一切なかったけど、ブログを書いたりサイトを作ったりしてた。そしてそういう情報しかなかったから、ネットは今より精神衛生上よかった。

それに広告がなくなってもたぶんネットは潰れない。大手のウェブサービスもたぶんなくならない。でもお金はちゃんと取るようになるかな。それでいいと思う。きちんと利用者から対価を取るネットの方が僕らのためになる。あの手この手で人を引きつけて無理やり情報を食わせようする今のネットは好きじゃない。

そういう時代になっても広告は残るかもしれないけど、基本的に閲覧者のためになるものしか残らない。ユーザーを騙したり煽ったりするものはそもそも見てくれないので自然と消えていってしまうだろう。class属性やid属性を消したくらいで広告フィルタリングの波を止めることはできない。AI技術の発展により広告っぽい要素は機械的に判定可能なようになる。ここ数年の技術レベルを見ていると明日そういうニュースが流れる可能性すらある。一時期に比べてSPAMメールがほとんど問題にならなくなったように、広告まみれのウェブが見れるのは、おそらくこの時代が最後なのかもしれないね。


というのが僕の予想なんだけど、こうした話がどこまで信用できるのか、それはわからん。というのも2000年初め頃の予想も結構外れてたりするから。当時は、ネットがあれば未来は明るいって思われてた。ネットがあれば人々は賢くなるし、相互理解の助けになるものと期待されていた [*2]。現在のネットはこの真逆で、ネットには無知が蔓延り、相互理解は進まず憎悪を撒き散らしてる。だから、この予想ももしかしたら外れなものかもしれない。 [*3]

*1:こういう記事を書くと、自分は広告をブロックしまくっていると思われそうだが、実はリスト購読などは一切してなかったりする。じゃあ何のために使っているのかというと、画面の邪魔な要素を消すために使っている。具体的には、窓の杜の記事をスクロールするたびに、目の端にちらちら出てくるボタンを消したり、あるいは書籍サイトで、これから本を評価しようってのに、みんなの評価を見せつけてくるサイトを何とかしたりするために使っている。もちろん、広告もたまにはブロックしてる。画面の1/4を半透明の枠で覆ってしまう広告とか、あまりにも酷いものは手動でルールを作成している。

*2:当時の空気がわかる言葉に「サイバースペース独立宣言」というものがある。今から考えると「おまえは何を言っているんだ」状態である。

*3:未来のウェブはプログラムの吐き出すゴミだらけになっていて、匿名に近い個人サイトとかブログはもはやボットと区別がつかないようになってたりしてね。